経絡(けいらく)とツボ(経穴)

『ツボ』を一言でいうならば、『身体の急所』と言えます。この急所を東洋医学では『経穴(けいけつ)』といい、一般に『ツボ』と呼ばれています。背中や肩、腕、足等にコリや痛みを感じることがあります。これは、内臓や身体のどこかに異常が発生しているお知らせの可能性があります。健康の赤信号です。この赤信号が点滅する場所が『ツボ』なのです。

東洋医学では、人間が必要とする『自然の生命力(気)』と『栄養(血)』とが結びついたものを『生命エネルギー(気血)』といいます。この生命エネルギーが内臓を起点として、左右対称に全身に駆け巡る道筋を『経絡』と呼びます。このうち五臓(肝、心、脾、肺、腎)六腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)に心包を加えた六臓六腑の名のついた経絡が12本、それに尾骨から体のうしろを通り、上あごに抜ける督脈と、会陰部から体の前面を走る任脈を合わせて14本の経絡があります。三焦とは各臓器を統括する機能を差し、心包は心の働きを補強する臓器のことで、いずれも東洋医学の考え方に基ずく臓器です。

経絡上には、全身で650余個の経穴(ツボ)があり、生命エネルギーを供給する出入り口のような役割を果たしています。東洋医学では、生命エネルギーが全身をくまなく駆け巡っている状態を『再生力、免疫力がある健康な状態』であると考えています。つまり、経絡は六臓六腑の機能をつかさどり、生命エネルギーの流れを調整していますが、何らかの原因で六臓六腑に不調がおこると、生命エネルギーの流れが滞り、ツボ(経穴)に痛みやコリ、熱が現れます。推拿は、経穴を刺激して生命エネルギーの流れをスムーズにし、症状を取り除きます。血行を良くし、鎮痛、鎮静効果で痛みを取り除き、各機能を再生していくことになります。

 

 

 

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