推拿の起源
ストレスの多い現代社会を、日々気分よく、健やかに生きることは容易ではありません。
一日の終わりに疲れがたまったまま床につき、すっきりしない気分で朝を迎える人も少なくないでしょう。
肩がこる、腰が痛い、いつも何となくだるいといった症状に悩まされいる人に推拿療法は効果を発揮します。
推拿は中医学のあらゆる療法の中で、最も古い起源をもつものだといわれています。
その理由は、推拿は人間の本能的な動作からはじまった療法だからです。
たとえば、人間は固いものに腕をぶつけたとき、おもわず痛い箇所をさすります。
それは意識的に行われる動作ではなく、無意識のうちに行われる動作、つまり本能に基づいた動作です。
そして、そんなことを繰り返しているうちに、痛い箇所をさすると、痛みが和らぐことを経験的に理解するようになります。
自分の子供が転んでどこかをぶつけたときにも、その痛い箇所をさすってあげます。
また、同じように手で押したり、手で揉んだりすることで、肉体の苦痛を和らげることができることを経験的に学ぶようになります。
こうして、本能的な動作に始まり、いろいろな体験を積み重ね、経験の中から普遍的な要素をつかみ出し、治療法として確立していったのが推拿です。
それゆえに推拿の起源は、中国大陸における人間の歴史とともに始まったといっても過言ではありません。
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